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難解な「1984年」を理解するためには「動物農場」を読むといいよ

Camel

どうも、小説も書いてみたいなラクダ@motomotocamelです。

非日常的なファンタジーや爽快な歴史物もいいですが、たまには社会を風刺した小説も読んでみたいですよね。
ただ、風刺物の小説は難しい。
風刺されている社会問題について理解していないと、話の面白さが伝わりにくいからです。

そんな風刺物の小説として、改めて評価されているのがジョージ・オーウェルによって1949に書かれた「1984年」という小説です。
1945年に第二次世界大戦が終結し、北大西洋条約機構(NATO)が発足した年に発売されたイギリスの小説が今ベストセラーとなっています。

徹底的に管理されたディストピアの恐ろしさと危険性を伝える「1984年」ですが、この本を理解するためには全体主義・社会主義と呼ばれる体制についての知識が必要です。
また、小説としての面白さを感じるためにも社会主義がどのように生まれ、どのように変質していくのかを知っておくべきでしょう。

少し難解な「1984年」を理解するためにお勧めするのが、全体主義・社会主義について、わかりやすく、面白く、的確に表現された「動物農場」という小説です。
「1984年」よりも前にジョージ・オーウェルによって書かれた「動物農場」は「1984年」の前編とも言える内容になっています。

本日は「1984年」を読む前に読んでもらいたい、「動物農場」について紹介します。

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「動物農場」は動物が人間から解放されるために戦うところから始まる寓話

「動物農場」における主要な登場人物(?)はブタです。

農場の中で最も賢いブタ達が先導し、動物達が人間から農場を解放するのです。
人間に支配される階層社会から、すべての動物が平等な理想の社会を目指して革命が決行されます。

「4本足は良い、2本足は悪い」

誰にでも理解できるスローガンを掲げて、人間以外の動物達は支えあって生きていきます。
賢いブタは生産計画や規則を作り、たくましい馬は誰よりも働きます。
小さい動物も賢くない動物も平等に、より良い農場を目指して働く農場がうまれました。

理想の農場として人間達にも認められた動物農場。
二本足で歩きだすブタ達。
恐怖と同調圧力による支配と変えられていくスローガン。

「4本足は良い、2本足はもっと良い」

人間(資本主義)から動物(社会主義)への変遷する過程と全体主義の恐ろしさを、動物達が喜劇として演じる寓話が「動物農場」です。

なぜ「1984年」の前に「動物農場」を読むべきなのか?

「動物農場」は「1984年」の世界を遠くから見ている話なので、歴史の流れを鳥の目から見れるからです。
どのように全体主義の社会がうまれ、社会はどのように変質していき、最後はどこに行き着くのか?
歴史の変遷を鳥になったような、神になったような視点で眺めることができます。

「1984年」は同じテーマで、一人の登場人物に焦点をあてた小説です。
「動物農場」では描かれなかった一人の人間の生活や心の動き、上級の役人を羨みながらも侮蔑し、下層の人間を哀れみながらも希望を託す中間の人間の姿を見ることができます。

個に焦点をあてたため、「1984年」は「動物農場」に比べて長く、また暗い雰囲気です。
一人称で進むストーリーなので、心理描写がたくさん盛り込まれているからです。
だからこそ、「1984年」は自分が体験しているように読めるのですが。

人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れば喜劇である
チャールズ・チャップリン

まさしく、チャップリンの言葉通りの小説だと思います。

はじめに短く、全体を俯瞰して、喜劇として書かれた「動物農場」を読むことで、「1984年」がわかりやすく、より面白く感じることができます。
「1984年」の前に「動物農場」を読むことをお勧めします。

寓話だからこそ、いつ読んでも色褪せない社会風刺

「動物農場」の魅力として、最もお伝えしたいのは寓話だからこそいつの時代にも当てはまる色褪せない社会風刺です。
「動物農場」が発売された1945年は、第二次世界大戦が終結した年です。
その時代のイギリス(資本主義)が風刺したのはソ連(社会主義)だと想像します。
しかし、去年読んだ時にはドイツや中国を風刺しているようにも感じました。
国が変われば、日本だと思う方もいるでしょう。
今年読めば、アメリカだと感じるかもしれません。

社会主義だけではなくファシズムを風刺しているようにも感じますし、人間社会全体を風刺しているようにも思えます。
理想を掲げて革命を起こしても、支配者が変わるだけで社会の構造は変わらない。
「動物農場」では、このように警告しているように感じました。

「1984年」を読んだ方にも、ぜひ「動物農場」も読んでほしい

これまで紹介した通り、「動物農場」は「1984年」と同じテーマで同じ作者によって書かれた小説です。

どちらも読んだ感想として、「動物農場」は問題提議であり歴史の変遷を俯瞰した喜劇だと考えます。
「1984年」は、「動物農場」に対する答えであり、歴史に流される個人の話であり、悲劇です。

どちらも読むことで、より作者が伝えたい内容が理解できると思います。

動物農場〔新訳版〕 (ハヤカワepi文庫)

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

Camel

こんな人間が書いています。
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