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『日本語練習帳』の感想と要約!正確に伝わる日本語とは?

Camel

どうも、副業でライターをしているラクダ@motomotocamelです。
薬の作り方をパスタの作り方に例えた記事などを書いています。

ライターは自分の知識や経験、考え方を文字で伝えるのが仕事です。
でも、これって難しい。
「A」と書いたつもりなのに「A’」と伝わってしまったり、下手すると「B」になっていたりします。

自分の考えと違って捉えられてしまったことってありませんか?

少しでも正確で理解しやすい日本語が書けるようになりたくて調べたところ、『日本語練習帳』(著者:大野 晋)が良いと聞きました。

本日は日本語が正しく読み書きできるように練習できるようになる、『日本語練習帳』をついて紹介したいと思います。
学生向けに書かれた本ですので、「普段あまり本は読まない」という方でも無理なく読むことができますよ。

まとめに私の点数を載せますので、興味がでましたらライターの私と勝負しませんか?

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感想

「大統領は飛行機で来ました」

「大統領が飛行機で来ました」

この二つの違いを説明できますか?
私は、正しく説明することができませんでした。

上の問題は『日本語練習帳』に載っている問題の1つです。
日本語がネイティヴであれば、日常的に間違えてる使うことはありません。
しかし、「なにが違うのか?」と問われると、途端にドギマギしてしまう。
考えなくても使えるからこその戸惑いです。

日本語は、たった一文字が代わるだけで、書き手が伝えたい思いが変わります
これまで正しく読みとれていたでしょうか?
正しく書き分けられていましたか?

『日本語練習帳』では、区別しにくい日本語の違い間違われない文章の書き方正確な意味の捉え方を学ぶことができます。

著者の大野 晋は国語学の教授として、60年以上も日本語について研究していました。
研究内容の一部は本書で解説されている、ドイツ語、英語、中国語といった外国語との比較日本人の他者との関わり方と敬語の成り立ち漢字が伝わったことで、日本人の人間関係がどう変化したかカタカナ語の増加と漢字の減少についてです。

この研究成果から得た日本語トレーニングの方法が、面白くてわかりやすい。
新聞の社説や有名な小説の一部から出題される問題は、「なんとなくわかるけど、説明しろと言われると…」と感じる絶妙なレベル。
すぐに理路整然として、背景までが理解しやすい解説が続きます。
一つ読み終われば、すぐに次へ進みたくなる。
例えるなら『うんこ漢字ドリル』のように、学ぶモチベーションを高く保ってくれる練習帳です。
『日本語練習帳』はもう少し上品ですが(笑)

気軽に読めて、正しい日本語の読み書きが身につく『日本語練習帳』は、ビジネス文書を書くビジネスマンやテストで長文読解がある学生にお勧めしたい本でした。

日本語を話せますかと尋ねられて、「どうも苦手で」と頭をかく人はいないだろう。
だが、あなたは日本語を正確に使いこなせますかと聞かれたとき、即座に「はい」と答える自信がある人もおそらく少ないはずだ。
たとえば、「うれしい」と「よろこばしい」とはどこが違うのか。
「わあ、うれしい」とは叫んでも、「わあ、よろこばしい」とは言わない。
それは「うれしい」が個人の期待や願望がかなったときに使う言葉であるのに対し、「よろこばしい」は社会的におめでたい事柄を祝う気持ちを表す言葉だからだ。
日本語学者として知られる著者は、このような問題とその解答を織りまぜながら、読者に日本語の奥の深さや面白さを再発見させてくれる。
学生時代に国文法が苦手だった人も、「こうやって教えてもらっていたら、もっと日本語を理解できたのに」と悔しがるかもしれない。
問いは全部で45題、全問正解で250点満点だ。
あなたは何点取る自信がありますか――。
(日経ビジネス1999/3/8号 Copyright©日経BP社.All rights reserved.)– 日経ビジネス

内容の紹介

『日本語練習帳』の内容を見出し毎にまとめてみます。

私の頭の中を整理するために行いますが、それでもブログを読んでくださった方にも役に立つはずです。
興味があるところだけ、サクッと目を通してください。

単語に敏感になろう

日本語の読み書きを上手にするためには、なにに意識を向ければいいか?

文章は一つ一つの単語からなります。
つまり、単語を積合せたものが文章であり、日本語です。
日本語がよく読めるように、よく書けるようになりたいのならば、まずは単語の形と意味に敏感になりましょう。

例えば『考える』と『思う』は、両方が使える文章と片方しか使えない文章があります。

両方が使える文章は、以下のような文章です。
* 食べるべきだと考える
* 食べるべきだと思う

片方しか使えない文章は、次のような文章。
* 段取りを考える
* 不満に思う

いくつかの単語は、意味が重なる部分を持ちます。
しかし、重なる部分があるだけで同じではない。
単語の形と意味に敏感になるとは、意味が重ならない部分を明らかに意識して区別し、使い分けられるかにかかっています

正しい日本語を使うための第一歩は、漢字やカタカナ語を含めた単語を正確に理解することです。

文法なんか嫌い-役に立つか

日本人が日本語を学ぶ時、文法の勉強は必要でしょうか?
真面目な方は「英語でも文法の授業があったし、日本語でも必要でしょ」というかもしれません。

『日本語練習帳』では、不要だと言っています。
文法は知らない言語を学ぶ時には必要だけれども、既に使っている日本語を学びなおす時には文法の勉強は不要だと。
松尾芭蕉などは日本語の文法の教育など受けていなくても、立派な日本語を書いています。

この章では英語と日本語の比較から、日本語の文法のうちで最も重要な『ハ』と『ガ』の違いだけを解説しています。

『ハ』の働きは4つあります。

『ハ』の働きの1つ目は、問題(topic)を設定して、下にその答えが来ると予約することです。
『ハ』の上には既知の情報が、『ハ』の下には新しい情報がきます。

『ハ』の2つ目の働きは、対比です。
例を挙げると、「私は白ワイン飲めます」の2番目のハが対比です。
書いてはいませんが、「赤ワインは飲めないんだろうな」と読みとれるでしょう。
これが対比の『ハ』です。

『ハ』の3つ目の働きは、限度です。
例えば、「10時に来てください」のハです。
「意味は10時が期限で、それよりも前に来てください」となります。
この『ハ』は2つ目の働きでたる対比の拡張したものです。
10時より前はOK、後はNGだと対比しているんです。

『ハ』の4つ目の働きは、再問題化
「彼が来るか来ないかわかりません」という場合のハです。
これは1つ目の働きの拡張です。
彼が来るか来ないかということは、topicとしては確定していて、ハの下にあるわかりませんで再問題化しています。
これはかなり理解しにくいし、説明も難しい。
詳しくは『日本語練習帳』の解説に任せます。

『ガ』の働きは2つあります。

『ガ』の1つ目の働きは、名詞と名詞をくっつけることです。
「彼描いた絵は素晴らしい」というときのガは、彼と描いた絵をくっつけています。

『ガ』の2つ目の働きは、現象文をつくることです。
「あそこに花咲いている」のガの下には名詞はきません。
ガの下に名詞が来ずに、動詞で終わっている文章は写生のようなもので、江戸時代以後にできたと言われています。

似ているようで全く意味が違う『ハ』と『ガ』の使い方をマスターすれば、日本語に自信を持つことができるようになるでしょう。

文章を書く上での二つの心得

筆者が大切にしている2つの心得の話です。

1つ目は『のである』『のだ』を消せ
2つ目は『が、』を使うな

『のである』は強調というよりは、著者が力んでいる、押しつけている感じがあります。
また、「教えてあげている」と上から解説されているようにも感じます。
使いすぎた『のである』、『のだ』は、思い入れの強制と居丈高な著者の態度が透けてみえてしまいます。

『が、』は「安いが、不味い」のように使います。
『が、』が一つなら意味を理解するのは簡単ですが、複数になるとどうでしょう?

その山田さんのことなんだが、昨夜駅前でばったり顔を合わせたが、ずいぶん老けたなあと見えたんだが、本人は案外元気だったんだが、娘さんが最近亡くなったとか言っていたよ。

『日本語練習帳』の例文ですが、不可能な文ではありませんが、わかりにくい文ですよね。
↑この文もわかりにくい。

『が、』は文章をつなぐことができますが、つなぎすぎて理解しにくいし文章を作ってしまいがちです。
『が、』を続けすぎるのはよしましょう。

文章の骨格

文章を建物にたとえると、単語は建物を作る1つ1つのレンガです。
文章を読むとは、書き手の意図・内容の全体を理解すること
文章を書くとは、書こうとする意図・内容の全体を表現すること
だから、建物の部品に注意するだけでは足りず、建物全体の構成を考える必要があります。

そのためにすることは、まずは読み慣れること。
たくさん読むこと。
つまり、文章全体をつかみとる技術を身につけることが大事です。

敬語の基本

敬語とは、相手あるいは話題とする人や物事が、自分とどんな位置関係にあると扱うのか、その気配りを、言葉づかいに表す仕方をいいます。

日本において古来からある位置関係は、自分から近いか遠いかです。
『こそあど言葉』と呼ばれるものがそうです。
ココは近い、ソコは中間、アソコは遠い。
近くで表現すれば親密であり、粗略。
遠くで表現すれば、敬意を払うことになります。

人間関係に上下が生まれたのは、中国から漢字とともに家父長制の考えが伝わったためです。
日本のビジネスにおいて敬語が必要だとされるのは、役職における上下関係を適切に対応できるからでしょう。

若い人が(といっても、この本が書かれたのが結構昔ですが)敬語が苦手なのは、敗戦によって、日本の戦前の天皇制、あるいは家父長制が否定され、個人の自由・平等に価値をおく考えが広まったからです。
しかし、老人は昔の人間関係(上下関係)に慣れているので、敬語を使う。
ここから生じる意識の齟齬が、「最近の若者は敬語が使えない」となるのしょう。

まとめ

興味が湧いて『日本語練習帳』を買ってくださり、さらに「しっかり、問題を解こう!」と考えてくださる方にアドバイス。

配点は問いの中の各設問の一つ一つにあります。
「全問正解で5点」ではなく、「1問1点が5問ある」形です。
ここを間違えると、採点の時に問題にさかのぼって確認する必要が出て面倒ですよ。
面倒でしたよ…(´;Д;`)

それと、夏目漱石の『こころ』を持っている前提の作業があります。
この作業では作業点として、かなり大きな点数がもらえます。
全員がもらえるので飛ばして点数だけ加点するのもいいでしょう。
私はそうしました。
「いやいや、真面目に解きたいんだ!」という方は、『こころ』も用意しておくといいでしょう。

私の点数は209点でした。
作業点は加点しています。

「ライターに勝ったぜ!」や「いい勝負だった」、「全然解けなかった〜(´;Д;`)」などなど、コメントいただけたら嬉しいです。

Camel

こんな人間が書いています。
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