2016/12/3112 Shares

空腹時に痛み止めを飲みたい時は牛乳で!薬剤師が解説します。

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急な頭痛や歯痛・腰痛が襲ってきたとき、あなたはどうしますか? 偏頭痛持ちの方だと痛み止めの薬を常備してたりしますよね。早く薬を飲みたいけれど、食後って書いてある。でも、食べる物がなかったり、食欲がないときもあるのではないでしょうか?

そんな時、薬剤師としてオススメするのが牛乳と飲む方法です。どうしても食後が難しい時はお試しください。

本記事の痛み止めは飲み薬に限ります。シップ等は含みません

特に持病がなく、原因がわかる場合に限ります。いつもと違うと感じた時は病院へ

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ドラックストアで売っている痛み止めの種類

ドラックストアでは何種類の痛み止めがあると思いますか? おそらく沢山の種類があって、どれを買ったらいいか迷ったことがあると思います。

実は成分でみると主流な薬は3種類くらいしかありません。アスピリンという名前で有名なアセチルサリチル酸(バファリンなど)、良く使われるであろうイブプロフェン(イブ○○、○○イブって名前の製品など)、最も強いロキソプロフェン(ロキソニンなど)です。

名前をあげた順に歴史があり、効果も副作用もマイルドな印象です。

「こんな症状なんだけど、どの薬買ったらいい?」

友人に聞かれた時は、以下のように答えています。

  • ストレスで胃が痛くなりがちだったり、空腹時に飲むことが多い時はアセチルサリチル酸
  • そうでないならイブプロフェン
  • イブプロフェンで効かないなら病院行け

イブプロフェンが効かないほどの痛みであれば、そこは病気だったり痛めている可能性があります。ロキソプロフェンは値段も高いし、副作用が心配だし、病気を隠してしまうことがあるので勧めていません。常用はしちゃいけない。

「薬は高くて強いものが常に良いとは限らない」という考えからです。手ピカジェルの時も、同じ考えで書きました。

手ピカジェルの違いと選び方

ドラックストアで痛み止めの薬を買う時は、箱の後ろを見てみてください。そして、自分にあった薬を使いましょう。

痛みが治まる理由

痛みが治まる理由について説明します。

「痛み止めは原因を治しているわけではない」

そんな言葉を聞いたことがありますか? これはある意味正しいです。

痛み止めは痛みが伝わる道を遮断して、脳へ信号を送らないようにしているだけ。強い痛み止めがコワイ理由がコレです。

人間の体は結構システマチックなんです。炎症(赤くなって腫れる)が起こると、色々な物質を原料に色々な物質が作られます。痛み止めの薬はシクロオキシゲナーゼ(COX)という酵素に作用し、プロスタグランジン(PG)が作られるのを抑えます。この流れのどこかを止めれば痛みが収まります。

PG自体がさらなる炎症を引き起こすことはありません。しかし、痛みや炎症を引き起こす成分を効きやすくする効果があります。PGを作らせないことで痛みを感じにくくしているわけですね。

ある意味正しいと言ったのは、炎症も抑えるからです。炎症は痛みを引き起こす要因なので、これを抑えることは痛みの原因を減らすことだと考えます。

詳しく知りたい方はこちら

https://www.jspm.ne.jp/guidelines/pain/2010/chapter02/02_04_02_01.php

痛み止めの主な副作用は

痛み止めの副作用として最も多く起こるのは胃の痛みです。この副作用は沢山飲めば強く出る濃度依存性です。

キャメル
多少痛くても我慢すれば平気だろ?

統計では痛み止めを飲んだ10〜20%に胃腸障害が起こり(程度の差はあれ)、致命的となる胃穿孔(胃に穴が開きます)や上部消化管出血(胃や消化管から出血)が起こります。

キャメル
胃に… 穴が…?

アメリカでは年間10万人入院し、1万6000人以上が死亡しているそうですΣ(゚д゚lll)

http://www.shiga-med.ac.jp/~koyama/analgesia/analg-nsaids.html

用法容量は守りましょうね。

なぜ胃が痛くなるのか

胃が痛くなる理由はCOXにあります。

COXには常に体に存在するCOX-1と外部からの刺激を受けて作られるCOX-2があります。

COX-1の働きの1つに胃粘膜保護があります。体はCOX-1を利用して胃粘膜の血流を良くしたり、胃粘膜自体を増加したりするのです。

COX-2の働きは痛みに関与する酵素です。免疫反応を誘引し、外部からの侵入者を攻撃する手助けをします。攻撃する影響を受けて炎症が起こり、痛みへと繋がります。

痛み止めの薬はCOX-1とCOX-2の両方の働きを阻害します。COX-2の働きを抑えることで痛みは減るのですが、COX-1の働きも抑えられてしまうので胃粘膜が減ってしまいます。

胃粘膜が減った胃は、自ら産出した胃酸によって自己消化を起こし、胃の痛みへと繋がります。

COX-2選択的阻害薬

ここは飛ばしても構いません。

COX-1の働きを抑えなければ胃の痛みは起こらないだろうと、みなさんも考えますよね?

製薬企業も考え、痛みの原因となるCOX-2を優先して阻害する薬が増えています。

しかし上手くはいかないもので、頻度は少ないものの新しい副作用が出てしまいます。

胃潰瘍が起きた場所ではCOX-2が治療へ重要な役割を担っていることが分かってきており、潰瘍発生時にCOX-2選択的阻害薬を使用すると悪化する可能性があります。

このような理由から、ドラッグストアで売っている薬にはCOX-2洗濯的阻害薬はありません。

牛乳で飲むことをオススメする理由

初めに、この方法は日常的に使用していいという訳ではありません。安全に早く効かすには、コップ1杯の水です飲みましょう。

水なしで薬を飲むと、効きにくくなる理由はそのうち書きたいです。

痛み止めの副作用に胃の痛みがあり、これは胃粘膜が減ったために起こることを説明しました。

牛乳に含まれるタンパク質は、減ってしまった胃粘膜の代わりに胃を保護してくれます。

また、通常痛み止めの効果には牛乳は悪い影響を与えません。(薬によっては効果が減ることもあります)

牛乳に含まれる水分が薬を溶かすので、早く効果が現れます。この水分は胃内の濃度が偏ることも防ぎます。

このような理由から、食事を摂ることができない時には牛乳で薬を飲むことを勧めています。

まとめ

痛み止めは日常的によく使用されている薬の1つです。身の周りに当たり前に存在する程、安全で効果の高い便利な薬です。

しかし、だからこそ使い方が雑になっているのではないでしょうか?

  • 空腹時に飲む
  • 二日酔いの頭痛を防ぐために、飲み会の後に飲む
  • 水なしで薬を飲み込む

私の周りだけでも、危険な飲み方をしている人が沢山います。

薬はあなたの生活を楽にする為に使ってください。楽をする為の薬で、余計苦しみませんように(´・Д・)」

こんな人間が書いています。
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